2020-2021年のANZIトップ・クラブ奉仕アワードを受賞したのは、307-B1地区のジャカルタ・セラタン・アーバナ・ファン・ライオンズクラブです。会員数わずか23名の新しいクラブである彼らが実践した糖尿病関連の奉仕事業が、約16,000人の人々の生活を変えました。糖尿病の患者数を国ごとに比較した中でインドネシアは6位となっており、2020年の患者数は約1,030万人とも言われます。2030年までに、インドネシアの2型糖尿病の患者数は約1,600万人に達する見込みです。
糖尿病を予防したり糖尿病と上手に付き合いながら生活を続けたりするには、日ごろの暮らしぶりを健康的なものに変えていくことが大事です。
糖尿病を予防したり糖尿病と上手に付き合いながら生活を続けたりするには、日ごろの暮らしぶりを健康的なものに変えていくことが大事です。同クラブは2020年6月の結成当初から、地域の糖尿病対策を使命と考えて取り組むという決断を下していました。
同クラブは、健康的な食事、運動、投薬、定期的なスクリーニング検査の実施、禁煙を奨励することで、糖尿病の予防と管理を促進したいと考えました。同クラブはこの事業を3つの分野に分けました。
1つ目は、糖尿病への認識を高めるためのアドボカシー活動です。同クラブは、インドネシアの糖尿病患者を支援する「Teman Diabetes」という団体や糖尿病専門医の協力を得て、大規模な糖尿病関連ウェビナーを2回も開催しました。また同クラブはコミュニティセンターで、血圧や血糖値を測定する糖尿病のスクリーニング検査を定期的に実施しました。最後に、同クラブはソーシャルメディアで糖尿病に関する情報を発信し、糖尿病に関する啓発のためのポスターを地域で掲示しました。
2番目の分野は、運動の奨励です。同クラブは週に一度、職場の仲間同士で出勤前に参加できるような、屋外で行うエクササイズクラスを開催しました。また、フィットネス・インストラクターの指導の下に屋外で行うエクササイズクラスも毎週開催しました。「The Seeds of Bantar Gebang」という団体と協力し、同クラブは地元のスポーツクラブで、恵まれない子どもたちのためのイベントを開催しました。参加者は楽しく運動する1日を過ごし、健康的なランチを楽しみ、帰りにはお土産も提供されました。さらに、複数のクラブ会員が定期的に近隣のサイクリングに出かけるなど、同クラブはさまざまな形で、地域住民に運動の機会を提供しています。
3番目の分野は、健康的な暮らし方と食生活の奨励です。同クラブは水耕栽培の菜園を作り、この菜園で斬新な奉仕活動を展開しました。「Pasar Alam Market」や「Savira Cooperative」の協力を得て、同クラブは地域住民150人に向けて、水耕栽培の菜園の作り方の説明会を開催しました。
同クラブは、その菜園で栽培した野菜を参加者に配りました。その上、水耕栽培菜園ではエコツアーも実施し、最初に招いたのは地元の女性農業者でした。水耕栽培では、従来の農法に比べて少ない水で栽培できる一方、作物の収穫量は多いことが分かったからです。また、健康的な生活のヒントをオンラインで共有したり、市場や建設現場でも健康的な生活が送れるようにポスターを掲示したりもしました。さらに、一部の労働者には水と新鮮な野菜の配布も行いました。 .
同クラブ会員の大半は、自分たちが暮らしている地域の住民を支援できたことにとても満足しました。ガーデニングやエクササイズのクラスは屋外で行うので、この奉仕活動は同クラブにとって、パンデミックの中でも安全に奉仕する機会となりました。同クラブの奉仕委員長であり、糖尿病対策担当のクラブ理事でもあるライオン デニーは、この体験を次のように説明しています。「地域で定期的に開かれる交流会(地元では「アリサン」という)で、私は糖尿病や健康的な生活について、いろいろな話題を提供しています。私たちは血圧や血糖値の検査を定期的に行っています(検査機器や血液検査キットを寄付してくれたライオンズの仲間たちに感謝です)。近所の皆さんが、ご自分で健康に気を付けるようになったことを嬉しく思います」。
同クラブは会員の満足度が高く、今回の事業で、結成間もないクラブが強固な基盤を築くことができたといいます。同クラブはそもそも、2020-2021年のライオンズ年度末までに13,000人に奉仕することを目標としていました。ところがその目標を大きく上回り、わずか8か月間で、奉仕を届けた人数が15,900人に達しました。同クラブの働きは地元の新聞でも取り上げられ、ソーシャルメディアでクラブの宣伝をすると同時に、アクティビティの開催の場としてもソーシャルメディアを活用しました。
地域において糖尿病対策を展開するという素晴らしい働きを行った、ジャカルタ・セラタン・ファン・アーバナ・ライオンズクラブを称えます。地域の複数の団体と協力することで、何千人もの地域住民の食生活、フィットネス、全体的な健康状態を改善できました。
この記事に刺激を受けて糖尿病関連の奉仕事業を始めてみたくなった方は、このウェブサイト内の糖尿病教育のためのStridesイベントや 糖尿病キャンプなどのページをご覧ください。
惜しくも受賞はならなかった、ANZIトップ・クラブ奉仕アワード最終候補の2つのクラブ、メルボルン次世代ライオンズクラブとオックスフォード&地区ライオンズクラブについては、このブログの以前の投稿で紹介していますので、どうぞご覧ください。
ライオンのキャロリン・ホールは、ライオンズクラブ国際協会グローバル・アクション・チームのフィールドスペシャリストで、主に会則地域7および8を担当しています。彼女はシカゴ・ウィンディ・シティ・ライオンズクラブのメンバーです。
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