世界中どこにいるライオンズも、それぞれの地域で感動を呼び起こすほどの奉仕活動を行う才能があります。会則地域7のオーストラリア、ニュージーランド、インドネシア、太平洋諸島(総称は「ANZI」)のライオンズも例外ではありません。
この事業を通して、私も友達もたくさんのことを学びました。子どもにも世界を変える力はあります。
数年前、会則地域7のライオンズとリーダーたちは、そういった極めて優れた奉仕事業を共有し、称えるべきであるとの決定を下しました。そこで、際立って優れた奉仕事業を表彰するために地域のアワードが設けられました。その名称はトップ・クラブ奉仕アワード。この年次アワードは2018~2019年度に、当時のグローバル奉仕チーム (GST)エリアリーダー、トニー・ベンボウ元国際理事の下で始まりました。
本アワードの審査の対象となるには、各クラブはその年度に開始した新しく画期的なクラブ事業を提出する必要があります。提出されたクラブ事業は、地区、複合地区、会則地域の各レベルで委員会により慎重に検討されて二つの最終候補に絞られ、受賞クラブが選ばれます。受賞クラブはANZIフォーラムで発表され、表彰状と楯が贈呈されます。ライオンズクラブ国際協会ブログでも、そうした素晴らしい奉仕事業を取り上げられています。
アワード最終候補としてまず今回紹介するのが、オーストラリアのメルボルン次世代ライオンズクラブ(201V14地区)です。一人のカブがきっかけで、小児がん奉仕事業を実施しました。幼いカブ ダヴィナに触発されたこの事業は、複数のクラブ会員、第一副地区ガバナー(1FVDG)のハリー・ブリンドリー、地区GSTコーディネーターのローレンス・ヤウが協力したことで、ほんの思いつきから地区全体の事業へと発展しました。
カブ ダヴィナは数年前、がん治療中に髪の毛を失った子どもたちの写真を偶然見かけて、そんな子どもたちのために何かできないかと考えました。そのとき彼女の母親であるライオン ヴィヴィアナ・ペレイラは、ヘアドネーション(髪の寄付)を提案しました。カブ ダヴィナがヘアドネーションをすると、彼女が通っている学校で、他の子どもたちも興味を示しました。そこでヴィヴィアナとダヴィナが所属するライオンズクラブが協力し、「がんの子どもたちのために髪を切ろう」という事業が始まりました。
カブ ダヴィナのクラスメート3人もヘアドネーションに応じてくれました。チャールトン・ライオンズクラブのライオン ロドニーと第一副地区ガバナーのハリーは、髪だけではなく髭も切って寄付してくれました。髪はすべてVariety Australiaに寄付されました。ヘアドネーションを促したことにとどまらず、同クラブは小児がんに対する地域社会の意識を向上させ、オーストラリア・ライオンズ小児がん研究財団(ALCCRF)のための寄付を集めました。
オンラインでの啓発活動や資金獲得活動では常に「#CutHair4CancerKids」というハッシュタグを使いました。外出制限(ロックダウン)の期間中に、同クラブはプロジェクトを宣伝するYouTubeビデオを制作したり、Facebook上で啓発活動のオンライン・プレゼンテーションを開催したりすることができました。カブ ダヴィナと同クラブは、201V14地区大会と地区ワークショップでも、この事業に関するプレゼンテーションを行いました。
このときのヘアドネーションは、直接的な成果としては全部で4人の子どもたちの生活を変えるという形になりました。また、メルボルン次世代ライオンズクラブがALCCRFでの小児がん研究のために集めた寄付金の額は1万オーストラリアドルに達し、オンライン・プレゼンテーションの視聴者は5,600人を超えました。
この事業を振り返り、カブ ダヴィナは次のように話してくれました。「この事業を通して、私も友達もたくさんのことを学びました。子どもにも世界を変える力はあります。勇気を出してリーダーシップを発揮し、責任感を持って行動すればいいのです。この事業はどんな年齢の人でも参加できるので、価値のあるものだと思います。この事業は継続してもいいと思います。また、私たちのクラブだけでなく、世界中のレオクラブやライオンズクラブに広がるといいと思います」。
メルボルン次世代ライオンズクラブが小児がんをテーマにして行った、極めて優れた奉仕事業を私たちは称えたいと思います。彼らの支援により、カブ ダヴィナのアイデアが地区全体を刺激し、何千人もの人々の生活に影響を与えました。小児がん関連の奉仕に興味を持たれたクラブは、まずは「奉仕事業案:小児がん」をご覧ください。
今後のブログ記事でも、ANZIトップ・クラブ奉仕アワード最終候補および受賞クラブを紹介する予定です。どうぞご期待ください。
ライオンのキャロリン・ホールは、ライオンズクラブ国際協会グローバル・アクション・チームのフィールドスペシャリストで、主に会則地域7および8を担当しています。彼女はシカゴ・ウィンディ・シティ・ライオンズクラブのメンバーです。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、世界中の地域にさまざまな影響を与えています。私たちがどこにいても安全に奉仕できるようにするため、ライオンズは疾病管理センター、世界保健機関、または地方自治体のガイドラインに従う必要があります。あなたの地域で安全に奉仕するために役立つ情報ページ 安全に奉仕するためにをご覧ください。