現在進行中の新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の大流行で、私たちの暮らしぶりは変わったかもしれませんが、私たちの生き方は変わりません。私たちはライオンズです。「われわれは奉仕する」がモットーです。とはいえ、この世界的な健康危機の中では、まずあなた自身と家族の健康を守ることが大事です。そして世界中のライオンズが、奉仕と、自分自身や家族の健康維持とを両立させる斬新な方法を考案しています。
地域でのCOVID-19対策を進めるに当たり、安全な戦略を考え出してすでに実行に移しているクラブもあるでしょう。一方で奉仕の新たな進め方を模索中という人のために、世界各地のクラブでライオンズが実行している、安全に奉仕を進めるためのヒントを5つ、以下に紹介しますので参考にしてください。
周りの人への連絡を積極的に取りましょう
社会距離戦略(social distancing)は、社会的に孤立することと同義ではありません。家族、親類、友人、近所の人、ライオンズの仲間などに電話やメールで連絡を取り、最近の様子を尋ねましょう。地域には大勢の人が暮らしています。中には、家族や友人に連絡を取ることがそう簡単にはいかないという高齢者もいるでしょう。親身になってくれる優しい人となら喜んで話をするという、そうした人々に連絡を取り、おしゃべりを楽しんでもらう活動に、あなたのクラブの仲間を誘うことを検討してみませんか。
ハフナルフィヨルズゥル(アイスランド)で安全に奉仕に励むライオンズ
アスビヨルン・ライオンズクラブは、タブレット型のパソコンとヘッドセットを高齢者の介護施設に寄贈しました。これにより、施設で暮らしている高齢者の多くが、孫たちの顔を見ながら会話ができるようになりました。誰もが皆、この苦しい時を一緒に過ごしています。つらい時期だからこそ、あなたの優しい言葉はきっとたくさんの人の慰めになります。
ソーシャルメディアを活用しましょう
ソーシャルメディアが現在のように日常生活のコミュニケーション手段として不可欠なものになったのには、理由があります。だからこそ、ソーシャルメディアを活用すると奉仕を効果的に実施できます。この危機下にあなたのクラブではどのようにして地域社会を支援しているかというストーリーを共有して、希望を拡散しましょう。種々の情報、その最新情報、安全に関するヒントなどを投稿することで、オンラインでの対話のきっかけを作ることができます。するとあなたのクラブのソーシャルメディアネットワークが地域のコミュニケーションのハブ(中心的拠点)に変わります。
サンドウェル(英国)で安全に奉仕に励むライオンズ
サンドウェル・ライオンズクラブは、Facebook上に「サンドウェル・ライオンズおはなしの時間」(Sandwell Lions Storytime)と題したページを開設し毎日更新して、子供たちを楽しませると同時に、疲弊した親たちの心も和ませています。ライオンズは人々に提供できるものをたくさん持ち合わせていますし、ソーシャルメディアは、クラブ会員のさまざまな才能を発揮してもらう場として有効です。
食料不足に立ち向かいましょう
地域社会のニーズに応えるために、自分たちにできることはないかどうかを確認することは大事です。食料不安の問題に取り組むのは、助けを必要としている人々に安心を届けるための素晴らしい方法です。また、この支援活動は外出しないとできないわけでもありません。「ロックダウン(都市閉鎖)は飢餓に直結する状況だということに気づかない人が多いのです」と、チャナホン・ライオンズクラブに所属するライオン、ジョン・オブライエンは説明します。クラブの近隣にあるフードバンクやホームレスの人々向けのシェルターを支援するために、資金集めを支援するのは一案です。また、トイレットペーパー、歯磨き粉、衣類など、食料以外の生活必需品のケア・パッケージを寄贈するのもよいでしょう。
チャナホン(米国イリノイ州)で安全に奉仕に励むライオンズ
チャナホン・ライオンズクラブは、地元のフードバンクを支援する活動を通して、地域社会の人々が求めている生活必需品を手に入れていることを確認しています。近隣に暮らす人々が皆、当座必要な物資を備蓄していると確認できれば、人々の外出の機会は減らせます。また、みんなで一致団結すればこの苦境は乗り越えられるという一体感を維持するのにも役立ちます。
安全という贈り物を提供しましょう
現在のような危機的状況の中で奉仕を行うには、あなた自身の安全に気を配ることも、忘れてはならない、最も重要なことです。マスクや手袋など、各自が感染から身を守るための衛生用品が不足しているため、安全の確保はますます困難になっています。マスクを自作するグループを結成し、作成した衛生用品を寄贈する活動に結集するライオンズ会員も多数いる中で、自分自身の健康を守ることが何にもまして大切です。
ヨハネスブルク(南アフリカ)で安全に奉仕に励むライオンズ
ケンジントン・ライオンズクラブは、仕事上どうしても屋外に居続けなければならない人々に対して、特別に関心を寄せました。そうしたワーカーたちが感染を防ぎ健康で働き続けられるように、殺菌効果の高い石けんをパッケージに入れて、彼らに配布しました。奉仕は安全に行いましょう。あなた自身も、奉仕の対象である地域社会の一員なのですから。
奉仕のパートナーを見つけましょう
あなたの住む地域には、専門知識や技能を生かす活動を進めている、経験豊富なプロフェッショナルの個人や団体が多数存在します。また、そんなプロたちの多くが支援を必要としています。プロを支援するためのホットラインの開設や翻訳サービスの提供など、あなた自身またはあなたの所属クラブが持っているスキルで、彼らを支援し、あなたの地域のCOVID-19対策を強化できる場合があるでしょう。自宅を出なくても支援ができます。
ノバスコシア(カナダ)で安全に奉仕に励むライオンズ
ブリッジウォーター・アンド・エリア・ライオンズクラブは、地元の商工会議所、各業界のリーダー、COVID-19対策チームと連携し、地域社会の中で支援が必要な人々の特定と、特定した人々に対する支援活動を進めました。このような提携関係を構築したことで、活動を継続しやすくなり、よりよい地域社会の実現に向けた展望が開けました。
人と人との助け合いがかつてないほど重要性を増している時期ですから、私たちは会員の皆さんをより一層強く信じ、あらゆる手段を使って奉仕を安全に進めるようにお願いします。これこそ、現在の状況を皆で共に乗り越える唯一の方法です。
あなたが実践している、安全な奉仕の進め方を聞かせてください。ハッシュタグ「#WeServe」を付けて、あなたのストーリーをソーシャルメディアに投稿し、地元のコミュニティを支援するためにできるだけの努力を続けている、世界中の他のライオンズ会員を励ましましょう。私たちは皆、同じ状況にあるのですから。