低所得者が多く住む地域の人々を支援する方法を考える場合、まず衣食住など生活に欠かせない基本的なものを提供しようと考えることがほとんどでしょう。釜山広域市355A地区のライオンズが地元の「チョクパン」村の住民を支援する方法を考えた際には、生活必需品の提供という基本的なことだけにとらわれていませんでした。 つまり、住民が洗濯をもっと簡単にできるように、手助けしようと考えたのです。
ライオンズはLCIFの支援に感謝しており、この地域社会に大きなインパクトを生み出していることをこの上なく誇りに思っています
「チョクパン」とは広さ約6平方メートルの住居で、1人か2人しか住めません。どの部屋もそんなに狭いのに、室内をいくつかの生活空間として分けているのです。トイレ、風呂、台所は室内になく、洗濯機も近くにはありません。
生活費を稼ぐために長時間労働を強いられるワーキングプアや体力が衰えている高齢者にとって、衣類やリネン類を手洗いしたり、コインランドリーに持っていったりすることは考えるまでもなく、現実的な選択肢とはとても言えません。多くの場合、コインランドリーも近くにはないので利用できず、そうした地区に住む人々は基本的な生活必需品がない状態で暮らしていくしかありません。
LCIF交付金を得たライオンズが移動式ランドリーを提供
355A地区のライオンズは移動式ランドリー車を購入することで住民の生活環境を改善すること、そして韓国で40年以上にわたって社会的弱者に奉仕してきた「セマウル」という地元の非営利団体を支援する計画を考えつきました。しかし、自力での実行は不可能でした。彼らはライオンズクラブ国際財団(LCIF)を頼り、交付金を申請しました。
移動式ランドリー車
ライオンズの計画、そしてセマウルとの協力に大きな可能性があると判断したLCIFは、355A地区に5万5,638ドルの人道支援マッチング交付金を拠出しました。ライオンズはこの資金を使って3.5トントラックを購入し、業務用の洗濯機と乾燥機を搭載した移動式ランドリー車としてカスタマイズしました。比較的小型のトラックを選択したのは、釜山の路地が非常に狭いためです。セマウルのスタッフはライオンズのボランティアの助けを借りて、週に5回このランドリー車を稼働させ、住民が衣服や寝具を洗濯して乾燥させるという基本的な衛生を保つ奉仕事業を提供しています。ライオンズはLCIFの支援に感謝しており、この地域社会に大きなインパクトを生み出していることをこの上なく誇りに思っています。
LCIFの各種交付金について
ライオンズが各地域社会と世界に奉仕できるようにするため、幅広い交付金が用意されています。ぜひ、さまざまな交付金について確認し、ご自分のクラブ、地区、複合地区が現在または将来的に利用可能な交付金を見つけてください。私たちの多くが手に入って当然と思っている物品やサービスは、世界中の数百万人の人々にとっては手の届かないものです。人道支援マッチング交付金を通して、地域社会では教育、技術、医療、子どもの安全な遊び場など人々の暮らしを改善する、さまざまな事業が実現されています。人道支援マッチング交付金は、地域社会が最も必要としているものを見極め、それを実現するために役立てられています。
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