小さいものでも大きく集めると、ブラジルの都市部の動物たちを助けることができ、それが希望につながります。
動物に避妊・去勢手術を行うのは、愛ゆえの行動です。
親切な行為の最も素晴らしいところは、それが地域社会の中で少しずつ広がり、小さな行動が大きな変化となる場合が多いことです。
ブラジルのライオンズは、自分たちの情熱を、真の意味で地域社会のさまざまな側面に役立つ事業に変える方法を見出しました。セルジペ州アラカジュのライオンズクラブ・アラカジュ・ベルタ・ルッツの会長であるマテウス・ルアムは、2020年に「Projeto Tampas Pets」(「ペットのための蓋」事業)を立ち上げましたが、それ以来、世の中に変化を起こし続けています。
2020年当時、ルアムは教師で、教室の壁を越えて、より大きく、地域社会に変化をもたらすことができる事業を見つけたいと考えていました。動物好きのルアムは、自身が暮らしているアラカジュにいる野良猫を助けることができるかもしれないと思ったのです。
そして地元の動物病院で、プラスチックのキャップ、金属の蓋、鉄のシール、エアゾール缶を寄付してもらうプログラムを展開しました。そうしたリサイクル可能な物品を集めて売り、そのお金で、野良猫や、手術費を払えない飼い主の猫の避妊・去勢手術を行うためでした。
このプログラムは開始直後から1年間成功を続けたので、21人の会員がいるルアムの所属クラブは、より多くのクラブと提携するようになりました。現在ルアムは既に、学校教師の職を離れていますが、ライオンズクラブと共同で進めている事業は今も続いています。ライオンズは、市内の学校、レストラン、バーに回収箱を置き、キャップ、蓋、缶を回収し、2~3か月ごとにそのリサイクル品を整理しますが、毎回平均で大きな袋4~5個にもなるほど集まります。回収箱には、ライオンズのロゴが書かれています。また、その箱のある場所には、興味を持った人がライオンズやこの事業について詳しく知ることができる、ウェブサイトのアドレスが書かれた看板が設置されています。
「動物に避妊・去勢手術を行うのは、愛ゆえの行動です」と、ルアムは話します。「個体数の増加を抑え、病気の蔓延の予防につながります」
この事業は、国連の持続可能な開発目標に準拠した、ブラジルの「持続可能な開発目標のための国家委員会」(CNODS)の要件を満たしていることを示すODSシールを獲得しています。
今のアラカジュ・ベルタ・ルッツ・ライオンズは、日々の小さな行動が世界にどれほど大きな影響を及ぼすのかを示す一例となっています。「ランチの弁当に入っている小さなキャップやシールを取っておき、回収箱に入れるライオンズの姿はとても美しいです」と、ルアムは語ります。
「親切の種をまくのは、人々に希望を示すためです。そして、私たち人類共通の『家』である、この地球を救うためです」
エリン・キャスディンはライオン誌の編集者です。
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