先週のブログ投稿では、ANZIトップ・クラブ奉仕アワード最終候補のトップバッターとして、ソロ・ブンガワン・ライオンズクラブと同クラブの事業を紹介し称えました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によるロックダウン(都市封鎖)で大きな被害を受けた地域社会の人々に食料品を無償で届けるという事業でした。今週も前回に続き、同アワードの最終候補を謹んで発表します。202複合地区にあるニュージーランドのオプナケ・ライオンズクラブです。
ライオンズクラブの指導の下に、地域社会が一丸となってこの周回コースの造設に当たりました。
2年ちょっと前のこと、オプナケ・ライオンズクラブは、自分たちのタウンシップの周辺にウォーキングやサイクリングのコースを創設することを目指して、情報収集を始めました。同クラブには、この分野の奉仕事業を過去に成し遂げた経験がありました。街の小さな遊歩道の造設と維持管理に、40年以上も前から携わってきたのです。このコースは一般的に「オプナケ・ライオンズ・ウォークウェイ」と呼ばれていて、同クラブはこのコースについて、距離を現在の2倍以上に伸長した周回コースにしたいと考えました。新しいコースは総延長9キロメートルとなり、道路や私有地、議会が管理する先住民族の居留地を横断することになります。調査を重ねた結果、同クラブは、地域社会の支援があれば、この事業を進めていける力があると確信しました。
ライオンズは数多くのパートナーや地域住民のグループと協力して、新コース造設の認可を取り付けました。このコース拡張により、地元のマオリ族(ニュージーランドの先住民族)にとって無視できないほどの長い歴史と重要性を持つ土地を横切ることとなったため、彼らに適切な敬意を示したいと同クラブは考えました。
同クラブは、地元のマオリ族協議会、高速道路当局、ニュージーランド国内の大手酪農会社を交えて協議を行いました。コース周辺では1年のうち特定の時期に大型トラックの移動が増えるので、関係者は皆、遊歩道の利用者の健康と安全を確保したいと考えていました。また、地元自治体のリーダー、一般市民、私有地の所有者との会合も開いて、彼らの土地を横断するための正式な合意の書面を得ることができました。2019年4月までにすべての許可や承認が下り、ほどなくしてコースの延長工事が開始されました。
ライオンズクラブの指導の下に、地域社会が一丸となってこの周回コースの造設に当たりました。地元のマオリ族コミュニティを代表して、テ・ナム・イティ・トラストの代表者が祝福を行いました。周回コースは、街の南端を流れる川に沿って切り開かれ、街の両端にある2つの橋の下に小道が作られました。オプナケの南端にある、ワイアウア川にかかる橋の下には擁壁が建設されました。
周回コースが完成したことで、オタヒ川からオプナケの北端にまたがって広がっている古いダムへの道がつながりました。このダムはそもそも1800年代後半に、亜麻工場のために建設されたものです。住民の大半はそれまでダムの存在に気づいていなかったので、ダムは多くの人々の関心を集めました。地元紙に記事が掲載され、同クラブは好評を得るようになりました。その結果、ある寛大な一家が地域固有の植物を米ドルで1,000ドル分寄贈してくれました。地元の高校生たちがその植物を川沿いに植えました。
私有地で作業をしていたある業者が、高品質の金属の鋼板が積まれているのを見て、その金属を周回コース建設のために同クラブに寄贈するように地権者を説得してくれました。同クラブはこの申し出を非常にありがたいものだと受け止めました。金属の調達費用が事業の最大の経費だったからです。ただし寄贈の条件が「その金属を直ちに撤去すること」だったので、それから24時間以内に、農家や農業従事者がチームを結成して金属の運び出しを開始し、一部をすぐにコースの建設に使用し、残りは備蓄しました。この搬出作業には4日かかりましたが、同クラブの金銭的な負担はなく、12台以上のトラクターやトレーラーが動員されました。
春には、地元のある小学校の生徒たちが小川沿いの植栽の手入れを手伝ってくれました。他の小学校からも、2020年の冬に同様の活動に加わりたいという問い合わせが寄せられています。地域の在来種を復活させる活動に取り組むグループからの資金提供を受けて、植物を発注しました。地域で肉食獣の駆除を行っているボランティアグループは、周回コース周辺でのオポッサム、ネズミ、フェレット、その他害虫などの捕獲を申し出てくれました。小学生のある女の子は、ラットやフェレット用のわなを売っていて、わな1つ当たり5ドルの利益を上げていましたが、2019年11月に開催された同クラブのビジネスセッションで、この女の子は周回コース拡張のために1,000ドルを寄付してくれました。
オプナケ・ライオンズクラブのメンバーは、周回コースの拡張部分の運用開始を2019年のクリスマスに間に合わせて、ビーチでバカンスを過ごす人が楽しめるようにしたいと望んでいました。大変な努力の末、その望みは2019年12月24日にかなえられました。同クラブがかねてから大きな役割を担ってきた行事である、2020年の新年とオプナケ・ビーチ・カーニバルを終えた後に、追加で砕石の敷設と整地作業が行われて、コースの路面は全天候型になりました。
同クラブは当初から、できるだけ多くの地域住民に、コースの運営に参加してもらうことを意図していて、周回コース運営委員会を設立するための会合には60名以上が集まりました。ライオンズもこの委員会に代表者を送り出していて、ライオンズクラブの前会長が、周回コース運営委員会の委員長を務めることになりました。この委員会は、地域社会のあらゆる層を巻き込む一方、周回コースの手入れを継続する目的で考案された、いくつかのサブグループに分かれて活動しています。
私たちはこのような、真の意味での総合的な地域事業を進めているオプナケ・ライオンズクラブに感謝したいと思います。周回コースを建設したことで、地域社会を改善したことにとどまらず、計り知れないほど大きな、良い意味での注目も集めました。オプナケ・ライオンズクラブだけでなく、ライオンズ全体に対してです。オプナケのライオンズは、地域の誰もが簡単に、かつ安全に運動に親しめて、自然を楽しめる環境を提供することを目標としていました。仲間である住民たちと力を合わせることで、この目標は達成されました。
ANZIトップ・クラブ奉仕アワード最終候補のトップバッターを紹介した先週のブログ投稿記事はこちらからご覧いただけます。
ライオンのキャロリン・ホールは、ライオンズクラブ国際協会のGATフィールドスペシャリストで、主に会則地域7および3を担当しています。彼女はシカゴ・ウィンディ・シティ・ライオンズクラブのメンバーです。
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