ライオンズ・インターナショナルは、140万人の会員が200以上の国々で地域社会への奉仕を行っている、世界最大の人道奉仕団体です。これほどまでの影響力を実現できたのは、会員の高い能力と不屈の精神があったからに他なりません。このように良い影響を与え続け、それをさらに拡大するためには、新会員を勧誘し、新しいクラブを結成することが不可欠です。各クラブのレベルで勧誘の文化を培うことで、新クラブや新会員も、奉仕が活動の原動力となっている、ライオンズ・インターナショナルのコミュニティにぜひ加わりたいと考えるようになるでしょう。
ここでひとつ朗報があります。それを実現するのは簡単です。誘ってみればいいのです。「誘ってみよう!」プログラムは、「グローバル・メンバーシップ・アプローチ」を取り入れたうえで、クラブが会員拡大に取り組めるよう設計されています。また、このプログラムの狙いは、会員の勧誘だけではありません。「誘ってみよう!」には、会員を活性化し、既存会員の意欲を高めることにより、クラブがクラブの成長を効果的に管理できるよう支援するという側面もあります。
誘ってみよう!とグローバル・メンバーシップ・アプローチ
「誘ってみよう!」は、グローバル・メンバーシップ・アプローチのプロセスである、4つのステップを網羅しています。最初のステップでは、クラブ会員の拡大に献身的に取り組む人々のチームを作ります。チームを結成したら、現在のクラブと周辺地域の状況を評価し、ビジョンを構築する必要があります。クラブがどうありたいか、クラブが達成したい目標は何かを考えることが重要です。またその過程において、クラブ会員全員の意見をできるだけ取り入れることが重要です。
ビジョンが決まったら、チームはその目標をどのように達成するかを考えなければなりません。これはつまり、誰が、何を、どこで、いつクラブの活動を始めるかということです。さらに、地域の新会員にどのように働きかけるか、また彼らの関心事を把握し、その関心事がクラブにどのように適合するかを検討することも重要です。計画が決まったら、いよいよ実行に移します。会員拡大に焦点を絞ったイベントや、会員候補者を次回の奉仕行事に招待するなど、「誘ってみよう!」のきっかけは、ごく簡単なことでいいのです。地域社会での機会を探り、クラブ会員がそれぞれ知人に対して、ライオンズクラブについて、また、ライオンズクラブに入会するとどんな利点があるのかについて、もっと知ってほしいと、折を見て勧誘するように促すのです。
ケーススタディ:C複合地区およびレスブリッジ・ウエスト・レスブリッジ・ライオンズクラブ
ではここで、プログラムの効果について実例を見ていきましょう。クラブの成長と新クラブの結成に意欲を燃やすライオンズは、行事を計画する第一歩をどのように踏み出すべきでしょうか。プログラムについて詳細をもっと調べるべきでしょうか。それとも、「誘ってみよう!」プログラムで実現しなければならないことについて、他の人に伝えるべきでしょうか。
カナダのC複合地区のライオンズのリーダーたちは、複合地区を活性化する方法を検討する中で、このような疑問を抱きました。2022~2023年度地区ガバナーに選ばれた、スザンヌ・レシュシシンとダリル・ローリーは、最初の一歩として、グローバル・アクション・チームのエリアリーダーであるブレント・ジョンソンとチームを結成し、アルバータ州中部でのイベントを計画しました。彼らはこのイベントを、ライオンズと積極的に関わる機会にしたいと考えました。
地区ガバナーのスザンヌとダリル、GATエリアリーダーのブレントの3名のチームは、アルバータ州オールズでのイベントを企画し、ガバナー両名の所属地区のライオンズはその機会を得て参加しました。会員拡大のメッセージを伝えるのに最も効果的な資料を検討したところ、最近改訂され公開された「誘ってみよう!」の資料がぴったりでした。
各地区から10クラブずつ、計20クラブが招待されました。イベントへの招待状は、クラブ会長、会員拡大委員長、GATコーディネーター、その他会員勧誘のための新しいスキルの習得に関心のある人全員に送られました。ワークショップ当日は、アルバータ州内の10余りのクラブから35人のライオンズが参加しました。新しい資料「誘ってみよう!」は、会員候補者の勧誘を戦略化するための対話とブレーンストーミングのきっかけとなりました。この資料によって有意義な議論が進み、複合地区の指導者はクラブの会員拡大を支援しているというメッセージを強く印象付けることができました。参加者は前向きな気持ちになり、会員勧誘方法の改革や会員イベントの開催に意欲を燃やしました。
メッセージはその後もじわじわと広がっていきました。ワークショップの数週間後、エリアリーダーのブレントが所属するレスブリッジ・ウエスト・レスブリッジ・ライオンズクラブの同僚会員が、クラブの例会に「誘ってみよう!」ガイドを持参しました。その結果、同クラブは会員拡大イベントを成功させ、7人の新会員が入会しました。うち4人は、このイベントが入会の直接的なきっかけになったといいます。さらに、エリアリーダーのブレントは、この勢いを維持するため、地区内のゾーン・チェアパーソンの会合にガイドを持参したり、地区の季刊ニュースレターに記事を書いたりしています。フィードバックは好意的なものばかりで、今では複合地区の多くのクラブで、会員拡大が議題として定期的に挙がるようになりました。
「『誘ってみよう!』プログラムとそのパンフレットは、ライオンズ・インターナショナルがこれまでに作成した中で最高の会員拡大ツールだと感じています。会員拡大に関心のある会員にとっては使いやすく、その成果は実証済みです」と、協議会議長エレクトで会則地域2のGATエリアリーダーも務める、ブレント・ジョンソンは話します。
誘ってみよう!プログラムの詳細を知りたい方は、
「誘ってみよう!」ガイドや、その抜粋をご覧ください。また、クラブ活性化計画、 クラブおよび地域社会奉仕ニーズ調査、グローバル・メンバーシップ・アプローチなどのリソースも、皆さんの所属クラブメンバーに刺激を与えるのに役立つでしょう。
ケルシー・アックスは、ライオンズ・インターナショナルのグローバル・アクション・チーム担当のスペシャリストです。