ライオンズクエストの効果に関する論文、Prevention Science誌に掲載
アリエル・ディクソン
ライオンズクエストの観察と評価は世界中で続けられています。ライオンズクラブ国際財団(LCIF)と国際連合薬物犯罪事務所(UNODC)は、南東ヨーロッパにおけるライオンズクエストの効果を評価するため、実施後3カ月間の物質使用(飲酒、喫煙、大麻)と使用意思を焦点に、試験前後のデータセットの科学的分析を行いました。統計的に優位な結果が得られたことにより、プログラムに参加した生徒に対するライオンズクエストの効果が確認されました。
ライオンズクエストには付加価値があり、それはライオンズクラブのような市民社会団体を関連の省庁や機関と結び付けることです…
LCIFとUNODCはセルビア、北マケドニア(マケドニア旧ユーゴスラビア共和国)、モンテネグロの3カ国で行われた初回パイロット試験の結果を共同で提出し、「物質使用を防止するための学校の介入としてのライオンズクエスト『思春期への対応』プログラム - 南東ヨーロッパ3カ国におけるパイロット試験」が2019年5月の Prevention Science誌に掲載されました。この論文はパイロット事業の結果をまとめたもので、特に断るスキルの向上、物質使用の全体的な減少、使用意思の低下に関して、生徒に効果を及ぼしたことを明らかにしています。この事業によって集められたデータは、中・低所得国での防止プログラムに関する限られた研究に資するものとなりました。
参加国の省庁その他の機関は国内におけるプログラムの成功を称賛し、世界中の他の国々からの注目も集まっています。ライオンズクエストには、他のライフスキル・プログラムとは異なった付加価値があり、それはライオンズクラブのような市民社会団体と関連の省庁や機関を結び付け、証拠に基づく薬物乱用防止介入を共同で実施・拡大できるようにすることです。結果的に、青少年の健全育成に地域全体で取り組む体制が生まれます。Prevention Science誌に発表された論文では、薬物乱用防止戦略を打ち出す国家政策立案者の計画の一部として、ライオンズクエストのような証拠に基づく介入を推進することを強く訴えています。
LCIFとUNODCは現在2回目のパイロット事業を行っており、その一環として2年間にわたる実施の効果を調査しています。両者はすべての参加者、つまり生徒と教師の観察を続ける一方で、生徒の心理社会的能力の強化に向けてさらなる支援を提供しています。
アリエル・ディクソンは、アフリカ、ヨーロッパ、中東、南アジアでのライオンズクエスト・プログラムに関するライオンズクラブ国際財団の地域担当スペシャリストです。